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中古住宅の見分け方|購入前に確認したいチェックポイント


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1、外観のチェックポイント

2,室内のチェックポイント

3,設備・インフラのチェックポイント

4,書類・法的なチェックポイント

補足アドバイス:失敗しないためのポイント


中古住宅を購入する際には、見た目だけでは判断できない重要なチェックポイントが数多くあります。

本記事では「外観」「室内」「設備」「法的書類」などのカテゴリに分けて、確認すべきポイントをわかりやすくご紹介します。

また、専門業者によるインスペクション(建物状況調査)や、購入後に必要となるリフォーム・保険・耐震基準についても補足していますので、ぜひ最後までご覧ください。


1、外観のチェックポイント

● 外壁塗装の劣化

・ひび割れ、塗装の剥がれ、コーキングの劣化

・手で触ると白い粉(チョーキング)が付着する場合は塗膜が劣化しています

※外壁塗装の耐用年数は一般的に約15年が目安です。
特に窓まわりのコーキングに切れや浮きがないか確認しましょう。

● 屋根の状態

・ズレ、割れ、色あせ

・特に「化粧スレート屋根(カラーベストなど)」は劣化が進んでいる可能性があります

● 基礎のひび割れ(クラック)

・細かいヘアクラックは問題ありませんが、横方向のひび割れや幅が広いものは要注意です。

● 排水・雨樋

・雨樋の詰まり、傾き、割れ、外れがないか

・劣化すると屋根や外壁にも悪影響が出る可能性があります

→過去の関連記事
【雨樋の点検と水漏れメンテナンスについて】

● 敷地・地盤

・建物の傾きや沈下の有無

・周囲にひび割れや水たまり跡がある場合は、地盤沈下の可能性も

● シロアリ被害の兆候

・基礎周辺や床下の木部に「蟻道(ぎどう)」や腐朽の跡がないか確認

・可能であれば、専門業者による床下点検をおすすめします

      ↓基礎周辺の蟻道


2,室内のチェックポイント

中古住宅では、室内の状態からも劣化や不具合のサインを見つけることができます。

● 床の状態

・歩くと沈む、傾いている(ビー玉を転がして傾きを確認)

・特に水回り(洗面所・トイレ)は床が弱くなっていることがあります

● 壁・天井のシミやカビ

・雨漏り跡がないかを確認(窓上や天井の角に要注意)

・カビや湿気が原因の場合、断熱や換気の問題も考えられます

→過去の関連記事
【天井に“怪しいシミ”?雨漏れ発見の瞬間とインスペクションの重要性見逃していたらどうなっていたか?】

● ドア・窓の開閉チェック

・スムーズに開閉できるか、引っかかりやゆがみがないか

・建物の歪みが開口部に現れることがあります

● 畳・フローリングの劣化

・傷み、沈み、浮き、日焼け、隙間など

・フローリングの隙間や浮きは、下地の劣化や湿気が原因の場合もあります

● 室内のニオイ

・カビ臭、ペット臭、異臭など

・臭いの発生源(排水溝、クロス、床下など)を確認することで、隠れた劣化要因が見つかることもあります


3,設備・インフラのチェックポイント

住宅の内部設備は、交換や修繕に大きなコストがかかる部分です。年式や使用状況を事前に確認しましょう。

● 給排水設備

・配管からの水漏れやサビの有無

・特に鉄管が使用されている場合は、老朽化している可能性が高く注意が必要です

● 電気系統

・コンセントの数や配置、分電盤の容量に余裕があるか

・電気容量が少ないと、エアコン・IHなどの機器が使用できないケースもあります

● ガス・給湯器の状態

・給湯器の年式と動作確認(15年以上経過していれば取替え検討)

・異音や異臭がある場合は劣化のサイン

・古い給湯器は光熱費が高くなる傾向があるため、国の補助金制度を活用して交換するのもおすすめです

● 換気設備

・換気扇の動作確認、風量、ダクトの汚れ

・新築時から交換されていない場合は、
リフォーム前提での確認が必要です


4,書類・法的なチェックポイント

建物の法的状態や権利関係についても確認しておくことが重要です。

● 登記簿の確認

・所有者の名義、抵当権の有無、他人の権利が残っていないか

● 建築確認済証・検査済証の有無

・適法に建築された物件かを判断する重要な書類

・特に昭和期(昭和56年以前)に建築された建物は、現行の耐震基準を満たしていない可能性があります

● 境界確認

・隣地との境界が明確かどうか(トラブル防止のためにも重要)

● 増改築の履歴

・無許可の増築や未登記部分がないか

・ローンや保険に影響を及ぼすことがあるため、事前に確認を

原則10㎡以上の増築は建築確認申請が必要です。

平面図と実際の間取りが一致しているか確認してください。

※安全性の問題や住宅ローン等が受けられない場合があります。


補足アドバイス:
失敗しないためのポイント

◆ インスペクション(建物状況調査)の活用

中古住宅の購入時は、第三者によるインスペクションを依頼するのがおすすめです。

見えない部分の劣化状況や不具合が明確になり、「購入判断の基準」や「リフォーム計画」の材料になります。

→過去の関連記事
【ちょっと待って!後悔しないための「建物状況調査(インスペクション)」とは?】

◆ リフォーム前提なら予算把握が重要

劣化箇所を事前に把握しておくことで、リフォームの予算感や優先順位をつかむことができます。

◆ 住宅ローン減税・瑕疵保険の適用条件

ローン減税や「既存住宅売買瑕疵保険」の加入には以下の条件が必要です。

・昭和57年1月1日以降に建築された住宅 もしくは

・耐震基準適合証明書の取得

・瑕疵保険(インスペクションとセット)に加入すること

これらの条件を満たすことで、購入後の補助制度を活用しやすくなります。


最後に

中古住宅の購入は、新築とは異なり「状態の見極め」が非常に重要です。

外観・室内・設備・書類など、あらゆる視点からチェックし、必要に応じて専門業者のアドバイスや点検を活用することで、失敗のない物件選びが可能になります。

「見た目はキレイ」でも「内部は劣化していた」というケースは少なくありません。

大切なマイホーム購入を成功させるために、ぜひ本記事のチェックポイントを参考にしてみてください。

擁壁のコンクリート剥落は見逃し厳禁!現場から学ぶ定期検査の重要性

住宅の安全性を保つうえで、擁壁の状態チェックはとても重要です。
特に、コンクリートの剥落が見られる場合、目に見えない部分で劣化や構造的な問題が進行している可能性があります。

実際に、実施した住宅検査においても、擁壁のコンクリート剥落を発見しました。
今回はその事例を通じて、見過ごされがちな擁壁の検査や調査の必要性についてお話します。


剥落の発見から見えた問題点

広島市内の該当の住宅は敷地が道路より高くなっており、それを支える擁壁はコンクリート製でした。
検査中、擁壁の一部に明らかな剥落が見つかり、写真で確認できるほどでした。

剥落の原因として想定されたのは、内部の鉄筋が錆びて膨張し、それによりコンクリート表面を押し出した現象です。
このような鉄筋の腐食による剥落は、放置するとさらなる劣化を招き、場合によっては構造の安全性に影響を与えることもあります。


剥落は「住まいの外」で起きているからこそ危険

多くの方が気づいていないのが、擁壁の剥落や劣化が居住空間の外で起きるため、日常生活では気づきにくいという点です。
床下のシロアリ被害や土台の腐食と同様、気づかずに放置されやすい場所でもあります。

しかし、擁壁は敷地全体の安全性に関わる重要な構造物。
剥落を放置すれば、それがきっかけで倒壊リスクが高まる可能性もゼロではありません。


剥落を見逃さないためにできること

弊社では、住宅全体を対象とした建物状況調査(インスペクション)に加え、擁壁や外構の状態までしっかり確認する対応が可能です。

特に「古い擁壁がある」「鉄筋コンクリート製で見た目に不安がある」といった場合は、一度調査をご検討ください。

今回の事例紹介記事はこちらからご覧いただけます

▶【擁壁のコンクリート剥落発見 検査や調査の必要性を痛感


剥落は劣化のサイン、早期発見がカギ

コンクリートの剥落は、単なる見た目の問題ではなく、内部構造の異常を知らせる重要なサインです。
特に擁壁のように日常で意識しにくい部分ほど、専門的な目での定期チェックが求められます。

「最近、擁壁の表面に変化したと感じる」「以前よりひびが目立ってきた」
など、少しでも不安に感じることがあれば、お気軽にご相談ください。
早めの対応が、住まいの安全を守る第一歩です。

DIY好き必見!中古住宅の「見えないリスク」を自分でチェックする3つのポイント

中古住宅を購入するとき、プロに頼むのはもちろん安心ですが、実は自分で簡単にチェックできるポイントもたくさんあります。

ちょっとしたコツを知っておけば、見えにくい断熱や湿気、シロアリの問題を早めに発見できて、後々のトラブル防止につながりますよ。

今回はDIY好きのあなたにぴったり、自分でできる「見ないリスク」のセルフチェック法をご紹介します。

断熱のチェックはここを見てみよう!

壁や窓の結露はないか?カーテンを開けた時の冷気の入り方は?

天井や壁に触ってみて冷たく感じる場所はないか?

床下や屋根裏を覗けるなら、断熱材の有無や状態を確認してみよう。
 

湿気のチェックポイント

床下収納や押入れの中を開けて、カビ臭さや湿り気がないか確認。

換気口や通気口が塞がれていないか?通気が悪いと湿気が溜まりやすいよ。

浴室やキッチンの水回りは漏水跡がないかチェック!水滴やシミがあれば要注意。

シロアリのセルフチェック法

木部(柱や床の角など)を軽くたたいてみて、空洞音がしないか?

お家の周辺にある木材に異変がないかチェック!。

羽アリの抜け殻が落ちていないか、特に春先は注意して見てみて。

↓シロアリの生態について詳しくはここをクリック

まとめ

プロに頼む前に、まずは自分でチェックできるポイントを知っておくと安心感が違います。
少しの手間で大きなトラブルを未然に防げるかもしれません。

もし気になることがあれば、専門業者のホームインスペクションや防蟻処理の相談もおすすめです。

「見えないリスク」は、購入後に住み始めてから気づくことが多い!

中古住宅を購入するとき、見た目や間取り、価格だけで決めてしまうと、後で思わぬトラブルや費用が発生することがあります。
特に「見えないリスク」は、購入後に住み始めてから気づくことが多く、早めに対策を取ることが重要です。

今回は、建築の専門家の視点から、中古住宅購入時に知っておきたい「見えないリスク」とその減らし方を解説します。

1. シロアリ被害の確認

中古住宅で最も怖いのがシロアリ被害。シロアリは木造住宅の基礎や土台を食べてしまい、構造の強度を大きく損ないます。

購入前に専門の検査を依頼し、シロアリの痕跡や被害がないか必ず確認しましょう。

被害があった場合は駆除と防蟻処理を検討し、被害の範囲によっては大規模補修も必要です。

水まわりの劣化や配管の状態チェック

目に見えにくい場所でトラブルが多いのが、水まわりの配管や設備の老朽化です。

漏水や配管の詰まりは見た目ではわかりにくいですが、放置すると腐食やカビの原因となり、健康被害や修繕費用増大に繋がります。

専門家による配管検査や水圧検査をおすすめします。

耐震性能の確認

築年数が経った住宅は、現在の耐震基準に満たしていないことが多いです。

耐震診断を受けることで、地震時の安全性を評価できます。必要に応じて耐震補強工事を検討しましょう。

命を守るためにも、購入前に必ずチェックしたいポイントです。

断熱・気密性能の確認

古い住宅は断熱材が不十分だったり、気密性能が低いことがあります。

断熱が悪いと冬は寒く、夏は暑いだけでなく、結露やカビの原因にもなります。

気密測定を含めた断熱性能の評価を受け、リフォーム時に断熱改修を行うのがおすすめです。

住宅履歴の確認とホームインスペクションの活用

建物の修繕履歴やリフォーム履歴がわかると、過去の問題点やメンテナンス状況が把握できます。

ホームインスペクション(住宅診断)を依頼し、専門家の目で全体の状態をチェックしてもらうのも安心材料です。

まとめ

中古住宅は新築に比べて価格が抑えられるメリットがありますが、見えないリスクを減らすためには事前のチェックが欠かせません。

シロアリや水まわり、耐震・断熱性能など、専門の検査や診断を受けることで安心して住み続けられる家を選びましょう。

当社では防蟻工事や耐震診断、気密測定を含めた総合的なサポートが可能です。中古住宅購入を検討されている方はぜひご相談ください。

「床がたわんどるんよ」床がたわむ原因とは?放置すると危険な理由と対策について

「最近、床がフワフワしよる」
「歩くと沈むような感覚がある」
——このような床のたわみを感じたことはありませんか?

実はこの症状、家の老朽化だけでなく、シロアリ被害構造的な問題が隠れとる可能性もあるため注意が必要です。

今回は、床のたわみの主な原因と放置するリスク、そして適切な対処法について解説します。

床がたわむ主な原因

シロアリによる木材の腐食

床下の木材(大引きや根太)がシロアリに食害されてしまうと、強度が大きく低下し、人が乗るだけで沈んでしまうことがあります。
特に見えない床下で進行している場合、気づいた時には被害が広範囲に及んでいるケースも少なくありません。


湿気による木材の劣化

床下に湿気が溜まると、木材が腐朽菌に侵され柔らかくなります。これにより床がしなりやすくなり、たわみの原因になります。特に、換気が不十分な築年数の古い住宅ではよく見られる症状です。


経年劣化

築年数が20年以上経っている場合、床の構造材の劣化・変形が原因でたわみが起きることがあります。


床のたわみを放置すると…

床のたわみをそのままにしておくと、構造的な安全性が損なわれるだけでなく、家全体の資産価値にも影響します。
特にシロアリ被害が原因の場合、被害が壁・柱・屋根にまで広がる危険性があるため、早めの点検と処置が必要です。


専門家による床下調査が安心

床のたわみが気になったら、まずはホームインスペクション(住宅診断)床下調査を受けることをおすすめします。

点検で、シロアリの有無・木材の状態・湿気環境などを正確に把握できます。

弊社では、以下のようなサービスをご提供しています:

  • シロアリ被害の調査・防除工事
  • 床下の湿気・断熱対策
  • 老朽化箇所の修繕・補強リフォーム
  • 外壁や水回りを含めた住宅全体の点検

「床がたわむ」という症状は、小さな不具合に見えて重大なトラブルのサインであることも。
原因がはっきりしない場合は、自己判断せずに専門家の診断を受けることが重要です。
安心・安全な住まいを守るためにも、ぜひ早めのご相談をおすすめします。

【必見】中古住宅を購入するなら「瑕疵保証」が絶対に必要な理由とは?

中古住宅を購入する人が
見落としがちな“落とし穴”

マイホームを手に入れる際、価格の面から「中古住宅」を選ぶ方が増えています。
しかし、新築と違い「中古住宅」には見えないリスクが潜んでいることをご存じでしょうか?

そのリスクの一つが、「瑕疵(かし)」です。


「瑕疵(かし)」とは?
簡単に言うと“隠れた不具合”

瑕疵とは、建物の構造部分などにある本来あるべき性能が発揮されない状態のこと。
たとえば以下のようなケースが該当します。

  • 雨漏り
  • シロアリ被害
  • 基礎のひび割れ
  • 構造的な不具合

こうした瑕疵が購入後に発覚してしまうと、高額な修繕費用が発生する可能性も。


そんな時に役立つのが
       「瑕疵保証」

「瑕疵保証」は、万が一、建物に瑕疵があった場合に修理費用などをカバーしてくれる保険制度です。
特に、中古住宅の取引においては非常に重要なポイントになります。


広島住宅検査サービスの
「中古住宅 瑕疵保証」はここが違う!

当社では、国土交通省の定める検査基準に則った第三者機関によるホームインスペクション(建物状況調査)を実施。
これにより、客観的な視点で住宅の状態を評価し、「保証付き」の安心取引をサポートします。

さらに以下のようなメリットも:

  • 瑕疵が見つかっても最長1年保証
  • 物件の信頼性が上がるため売却時の付加価値にも
  • 買主・売主ともに安心できる取引に

対応エリア・サービス内容

シロアリ対策や耐震診断、気密測定など、住宅全体の安心・安全に関わるトータルサポートを提供しています。
対応エリア・詳細についてはお気軽にご相談ください。


中古住宅には
   「保証」が必須の時代へ

中古住宅を購入・売却する際は、「瑕疵保証」の有無が信頼性と安心感の分かれ目になります。
住宅検査サービスでは、プロの視点と確かな実績であなたの不動産取引をサポートします。


こんな方にオススメ

  • 中古住宅の購入を考えている方
  • 不動産業者・仲介業者の方
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お問い合わせ・ご相談はこちら

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【中古住宅のインスペクション】小屋裏のチェックポイント6選!雨漏り・断熱・シロアリ被害を見逃すな

中古住宅を購入する際、「見た目がキレイだから安心」と思っていませんか?

実は、建物の見えない部分こそ、重大なトラブルが潜んでいる可能性があります。

その中でも特に重要なのが「小屋裏(こやうら)」の点検。

この記事では、中古住宅のインスペクションで小屋裏をチェックすべき理由と具体的なポイントをわかりやすく解説します。

小屋裏インスペクションが重要な理由とは?

小屋裏は普段目にすることがなく、売主側でも詳細を把握していないケースが多い場所。

しかし、以下のような建物のリスクが集中しやすい部分でもあります。

  • 雨漏りの初期症状
  • シロアリや害獣の侵入
  • 断熱材の劣化や施工不良
  • 木材の腐食や構造の異常

**住宅診断(ホームインスペクション)**を実施する際には、小屋裏の点検を必ず行いましょう。

【チェックポイント①】屋根裏に雨漏り跡がないか

雨漏りは住宅トラブルの代表格。

小屋裏から屋根材の裏側を見ることで、雨染み・カビ・湿気による変色などの痕跡を確認できます。

見た目は問題なくても、構造内に水が回っていれば将来的に大きな修繕費が発生します。

【チェックポイント②】断熱材の施工状況と劣化

断熱性能が低いと、夏は暑く冬は寒い家になり、冷暖房効率も悪化します。

  • 断熱材がずれていないか
  • カビや湿気で劣化していないか
  • 断熱材の厚みや種類は適切か

これらを確認することで、住み心地と光熱費に大きく関わる部分を見極められます。

【チェックポイント③】梁や柱など構造材の健全性

小屋裏では、家を支える**構造材(梁・柱・母屋など)**が直接見えるため、状態の確認が可能です。

  • 木材にひび割れやたわみがないか
  • 腐朽菌やシロアリの被害跡はないか
  • 過去に補修された形跡はあるか

構造材に問題がある場合、建物全体の耐震性にも影響します。

【チェックポイント④】換気の状況を確認

小屋裏は湿気がこもりやすいため、適切な換気が不可欠です。

換気が不十分だと、カビ・腐食・結露の原因になります。

  • 換気口や換気ファンが設置されているか
  • 空気の流れが確保されているか

これらを確認することで、住宅の耐久性や健康被害リスクを抑えることができます。

【チェックポイント⑤】電気配線の状態

小屋裏には照明やコンセントの電気配線が通っているケースが多くあります。
以下の点に注意が必要です。

  • 古い配線や不適切な結線がないか
  • ネズミなどにコードがかじられていないか

配線の不良は火災のリスクにつながるため、異常があれば電気工事士による点検をおすすめします。

【チェックポイント⑥】害獣・害虫の侵入痕跡

ネズミ・ハクビシン・ハチ・コウモリなどが小屋裏に住みつくケースもあります。

  • フン、巣、羽などの痕跡
  • 木材のかじり跡
  • 虫の死骸や羽音

早期発見・駆除ができれば、建物へのダメージを最小限に抑えられま

まとめ|小屋裏点検で「見えないリスク」を可視化しよう

中古住宅では、前の所有者がどこまで点検・修繕していたか分からない部分も多くあります。

だからこそ、見えない部分までしっかりチェックするインスペクション(住宅診断)は必須です。

中でも小屋裏は「異変のサイン」が早期に現れやすく、構造・断熱・害虫・雨漏りのすべてが確認できる重要な場所。

小屋裏インスペクションはプロにお任せを!

小屋裏の点検は、専門的な知識と安全対策が必要な作業です。
無理に自分で入るのは危険なので、信頼できるインスペクターや建築士に依頼しましょう。

当社では、【住宅インスペクション】【中古住宅購入前診断】【シロアリ調査】【断熱・気密診断】など幅広く対応可能です。

▶ ご相談・お見積もりは無料です。お気軽にお問い合わせください。

中古住宅の購入を検討している方、ちょっと待って!後悔しないための「建物状況調査(インスペクション)」とは?


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1,売主側の不安・悩み

2,買主側の不安・悩み

3,日米の既存住宅流通を比較してみましょう

4,建物状況調査(インスペクション)の流れ

5,建物状況調査(インスペクション)のタイミング

6,建物状況調査(インスペクション)を実施するメリット


中古住宅の購入を検討中の方、
ちょっと待ってください!

「価格」「立地」「間取り」…確かに大事なポイントですが、それだけで決めていませんか?

実は多くの【中古住宅の売主・買主】が、
こんな悩みや不安を抱えています。
 

何を購入の評価基準にされていますか?

■ 売主側の不安・悩み

  • 価格設定が難しい
    • 高すぎると売れないし、安すぎると損をする。
    • 信頼できる「価格の根拠」がない
  • 築年数が気になる
    • 古い住宅は売れにくいのでは?
    • 修繕やリフォームが必要かも・・・
  • 建物の状態が分からない
    • インスペクション(建物状況調査)をするべき?
    • 引渡し後のクレームは避けたい・・。
  • 不動産会社の選び方がわからない
    • 誰に相談すればいいの?ごまかされない?

■ 買主側の不安・悩み

  • 家の状態が分からない
    • 築年数が古いと劣化が心配・・・。
    • シロアリや雨漏りなど、見えない不具合が不安。
    • 売主に検査をお願いしづらい。
  • 購入後の想定外の出費が怖い
    • 修繕やリフォームにいくら
      かかるか分からない。
  • 資金計画に不安
    • 住宅ローンの借り入れや返済に
      自信がない
  • 周辺環境の不安
    • 騒音、治安、通勤通学の
      利便性が気になる。

■ 共通の課題:「建物の状態」が分からない!

◆買主側はある程度の劣化は納得なれど
何処を修繕すればよいのか知りたい!

買主側の入手できる情報は、売主さんと不動産会社の簡単な説明と、後は見える範囲で自己評価す ることしかありません。

これでは中古住宅の売買は拡大しないですよね。結果日本では建物全体の中古住宅の構成がたったの14.5%ほどで後は新築です。ところがアメリカでは逆転して81%が中古住宅なのです。


 

その背景には、日本とアメリカでの「情報開示」と「建物検査」の普及率の差があります。

❑日米の既存住宅流通を比較してみましょう。

海外とのインスペクション比較画像
国土交通省 第3章 既存住宅流通市場の客観的評価

流通の体制は日本とは大きく違い、安心して中古住宅が流通するシステムが構築されており、評価基準などは、アメリカでは建物・土地が一体的に評価されるに対し、日本では土地と建物は別々に評価され、特に建物評価は築年数で評価されます。 いずれは日本でも評価基準等も法改正がなされ、もっと安心して売買できる体制が整ってくると思います。

特に気になるのは以下の2つです。

売主からの情報開示について
アメリカでは売買時に売主は「居住用不動産に関する情報開示義務」が定められています。
日本では売主は「買主に対して告知書を提出することが望ましい」となっています。

建物検査(インスペクション)の活用状況について
アメリカでは買主が「80%以上利用していますが、日本では、なんと「10%未満」しか利用していないのです!

「建物状況調査」について不動産会社から紹介されていないのか?

 売主・買主ともに、この制度の認知度が低いのか?

※宅建業者への調査では、「顧客が希望した場合のみ対応」が49%、 「顧客が希望しないのであっせんしない」が20%となっています。

(令和6年4月(公社)全国宅地建物取引業協会連合会アンケート調査よ))
【建物状況調査(インスペクション)】

この制度は国の登録を受けた機関が開催する講習会を終了した建築士が「構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分」について目視や計測、非破壊検査を行ない、建物の状況を把握し、適切な維持管理やメンテナンスの参考にするために行ないます。

※売主・買主のいずれかが依頼してかまいません。(買主が依頼するケースが多い)

しかし、この制度が周知徹底されないことから、2018年4月より宅地建物取引業法が改正され不動産取引の際に建物状況調査(インスペクション)という制度があることを売主・買主に説明することが義務化されました。

さらに利用されない場合はその理由も記載することになっています。

不動産会社から説明を受けましたか?・・・わずかな費用で検査できますのでご活用ください。

❑建物状況調査(インスペクション)の流れ

インスペクション事業者に依頼・契約

  • 不動産会社からのあっせん・紹介やネットの口コミ等で探し、依頼します。
  • ・依頼内容の確認(調査範囲及びオプション調査等)や費用、スケジュールを打ち合わせ
  • ・インスペクション業者と契約を締結

※買主がインスペクションを依頼する場合は、不動産会社を通じて売主さんの同意を得ましょう。

事前準備

  • 必要書類(建築図面や過去の修理、リフォーム履歴など)を準備し、インスペクターに提出してください。
  • 立ち合いの調整
  • 買主が調査依頼をする場合は、不動産会社を通じて売主さんとのスケジュール調整を行なってください。
  • 本人が立ち会うことがベターですが、難しい場合は親族等関係のある方に立ち会ってもらってください。

建物状況調査当日

建物の調査箇所

現地調査は主に以下の箇所を調査します。

外観:外壁、屋根、基礎部分のひび割れや劣化

内装:壁、天井、床の状態

設備:給排水設備、電気工事、換気システム

構造:柱や梁の歪み、シロアリ被害の有無

・写真撮影(調査個所をカメラで撮影)

調査結果の報告
(調査報告書の作成内容)

・建物の状況(良好な箇所、修繕が必要な箇所等)

※建物の良し悪しを判断するものではありません(あくまでも状況の報告です)

・劣化の問題の原因と推定

・修繕やメンテナンスのアドバイス

・調査の報告の際、ご不明な点があれば積極的に質問しましょう。

今後の対応

・報告書をもとに、修繕が必要な箇所を
判断及び必要に応じて見積り依頼します。

・調査結果を踏まえて価格交渉や購入判断を行ないます。

・保険の活用

購入後の安心のための「既存住宅売買瑕疵保険」加入することをおすすめします。

費用と掛かる時間の目安

・調査費用は5.5万円程度~(延べ床面積125㎡未満)なお、オプション調査は別途必要です。大きな買い物だけに、わずかな費用で安心が買えれば納得ですよね。

・所要時間は~約3時程度

このように
建物状況調査(インスペクション)は、
不動産取引の透明性を高める重要な調査です。
購入前の不安を解消し、
納得して購入できる制度を積極的に利用しましょう。

❑インスペクションのタイミング

契約前が一番のタイミングですが、遅くとも「入居前」までに実施しましょう。

1、契約前
  ↓
2,契約後、引っ越し前
  ↓
3,契約後、かつ引渡し後(入居前)
  ↓
4,入居後
1

❑インスペクションを実施するメリット

売り手側のメリット

▯物件の信頼性(安心感)向上

・事前に建物の状態を把握し、必要な修理を行なうことで、買い手に安心感を与えられる。

・診断結果を買い手に情報開示することで、誠実さと納得が得られる。

▯売却期間の短縮

 ・状態が明確であれば、交渉のスピードアップに期待できる。

 ・状況に応じて「即入居可能」などの売却条件をアピールできる。

▯価格交渉の回避

・事前に問題点を明確化し修繕を行なうことで、買い手からの値引き交渉を減らせる。

▯トラブルの回避

・後々の「瑕疵(かし)担保責任」に関わるトラブルを予防でき、売却後も安心です。

買い手側のメリット

 ▯購入の安心感

・インスペクション結果により、建物の状態を事前に把握でき「購入後のリスク」が軽減できる。

 ・特に見えない箇所(床下や屋根)の状態も確認可能です。

▯修繕費用の計画が立てやすい

・修繕箇所が事前にわかるので、リフォームやメンテナンス費用をあらかじめ予算化できる。

▯価格交渉の材料に

・問題箇所が検査に基づき確認されている場合は、その部分の修繕費を価格交渉で反映させることが可能です。

▯長期的な満足度向上

・状態を納得して購入したので、後悔を減らせる。

 双方の共通メリット

透明性の向上

・建物の状態が第三者によって調査されるため、取引全体の透明性が高まります。

 ・双方の信頼関係が構築され、スムーズな交渉となります。

法的トラブルの防止

・建物の状態が明確になることで、売却後の責任問題や契約後のトラブルを防げます。

取引の円滑化

・双方が建物の状態を共有できるため、無駄なやり取りが減り、スピーディな取引が可能です。

このように透明性と信頼性が重要視される不動産取引において、第三者による建物状況調査(インスペクション)は非常に有益なツールと言えます!

中古住宅の売買をお考えの方は、弊社にお気軽にご相談ください。

また弊社ではリフォーム前の点検から住まいのメンテナンスまで、社員による一貫体制でお客リフォーム前の点検から住まいのメンテナンスまで、お客様の暮らしをサポートします。

【梅雨時期の注意点】雨樋の点検と水漏れメンテナンスについて

梅雨の時期になると、雨漏りや水漏れに関するご相談を多くいただきます。
中でも特に多いのが「雨樋の劣化」や「詰まり」によるトラブルです。雨樋の不具合は、そのままにしておくと外壁や基礎部分にダメージを与える原因にもなりかねません。

今回は、雨樋の点検とメンテナンス方法について、ポイントをまとめてご紹介します。

◆ 雨樋の役割と重要性

雨樋は、屋根に降った雨水を地面まで安全に排水するための大切な設備です。
もし雨樋が詰まったり破損したりすると、雨水がうまく流れず、外壁を伝って水がしみ込んだり、建物の基礎周りに水たまりができてしまいます。

こうした水のトラブルを防ぐためには、定期的な点検とメンテナンスがとても重要です。

◆ 雨樋の点検ポイント

以下の点をチェックすることで、雨樋トラブルを未然に防ぐことができます。

①【目視チェック】

屋根や地上から雨樋を確認し、葉っぱやゴミが溜まっていないかをチェックします。
詰まりがあると、水が正常に流れず、雨樋からあふれてしまいます。

特に落ち葉が溜まりやすい軒先や、近くに樹木がある住宅では詰まりが発生しやすくなります。
定期的な掃除や、落ち葉除けネットの設置も効果的です。

高いところで見えない場合は、棒付きミラー、アームミラーと呼ばれる鏡を利用してみると安全に確認することができます。

②【水漏れの確認】

ホースなどで実際に水を流してみて、接合部やコーナー部分に水漏れがないか確認しましょう。

接合部や継ぎ目からのわずかな水漏れも、時間が経つと大きな被害につながる恐れがあります。
補修テープで一時対応することも可能ですが、根本的な修理が必要なケースもあります。

高いところの場合は、雨の日に確認してみると水漏れを発見できるかもしれません。

③【破損・劣化のチェック】

雨樋にひび割れ・歪み・錆びがないかを確認します。破損が見つかった場合は早急に修理・交換が必要です。

雨樋の素材によって耐久年数は異なりますが、塩ビ製の場合は10~15年が交換の目安とされています。
特に強風や積雪の多い地域では、定期的な確認がより重要です。

④【傾斜の確認】

雨樋はわずかに傾斜をつけて取り付けられています。傾斜がずれていると、水がスムーズに流れずに溢れる原因になります。

傾斜のズレは、金具のゆるみや経年劣化によって徐々に生じることがあります。
水の流れが悪いと感じたら、専門業者に勾配の再調整を依頼しましょう。

⑤【固定金具の状態確認】

雨樋を支える金具が緩んでいたり、腐食していたりしないかも要チェック。劣化している場合は交換が必要です。

サビや腐食がある場合は、雨樋全体を支えきれず、最悪の場合落下の危険性も。
安全のためにも、早めの交換をおすすめします。

◆ 点検は定期的に、そして安全第一で

特に集中豪雨が予想される時期には、雨樋がしっかり機能するかどうかを事前に確認することが大切です。

雨樋の詰まりや破損を放置すると、建物全体に悪影響を与える可能性があります。
ただし、雨樋の点検や修理は高所での作業となるため、無理に行うと転落などの危険も伴います。

◆ ご不安な場合はお気軽にご相談ください

「点検したいけど、高い場所での作業は不安…」
「どう点検すればいいのか分からない…」

そんな時は、ぜひ私たちにお任せください!
専門スタッフが安全・確実に点検・修理を行い、住まいを雨から守ります。

お気軽にご相談ください!

ホームインスペクションとリフォーム見積もり、どっちが先?迷ったらこれを読んで!

中古住宅の購入やリフォームを考えていると、よく聞くのが「ホームインスペクション」と「リフォーム見積もり」。
でも、「どっちを先にやればいいの?」と迷う方も多いはず。

今回はその疑問にズバリ答えます!

まずはホームインスペクションを受けるのがおすすめ!

ホームインスペクション(住宅診断)は、住宅の状態を専門家がチェックして、どこに問題があるか・どこを直したほうがいいかを教えてくれるサービスです。

これを先にやることで、家の状態がはっきりわかり、無駄なリフォームを避けられます。
例えば「ここはまだ大丈夫」「ここはすぐ直したほうがいい」と優先順位がつけられるので、見積もりも具体的に依頼しやすくなりますよ。

ホームインスペクション後にリフォーム見積もりを依頼

ホームインスペクションの結果をもとに、実際にリフォームすべき箇所やその範囲が決まります。
その後にリフォーム業者へ見積もりを出してもらうことで、より正確な費用計算が可能に。

いきなり見積もりだけ依頼しても、何をどう直せばいいかが不明瞭なので、後で費用がかさんだり、工事内容があいまいになりやすいです。

まとめ:賢くムダなく家づくりを進めよう!

ホームインスペクションは「家の健康診断」。
まずここで家の状態を正しく知ってから、リフォームの計画や見積もりを進めると安心です。

当社ではホームインスペクションもリフォーム見積もりも両方対応可能。
中古住宅の購入やリフォームで迷ったら、ぜひお気軽にご相談ください!