更新情報とお知らせ

中古住宅の購入を検討している方、ちょっと待って!後悔しないための「建物状況調査(インスペクション)」とは?


  1. 売主側の不安・悩み
  2. 買主側の不安・悩み
  3. 日米の既存住宅流通を比較してみましょう
  4. 建物状況調査(インスペクション)の流れ
  5. 建物状況調査(インスペクション)のタイミング
  6. 建物状況調査(インスペクション)を実施するメリット

中古住宅の購入を検討中の方、
ちょっと待ってください!

「価格」「立地」「間取り」…確かに大事なポイントですが、それだけで決めていませんか?

実は多くの【中古住宅の売主・買主】が、
こんな悩みや不安を抱えています。
 

何を購入の評価基準にされていますか?

■ 売主側の不安・悩み

  • 価格設定が難しい
    • 高すぎると売れないし、安すぎると損をする。
    • 信頼できる「価格の根拠」がない
  • 築年数が気になる
    • 古い住宅は売れにくいのでは?
    • 修繕やリフォームが必要かも・・・
  • 建物の状態が分からない
    • インスペクション(建物状況調査)をするべき?
    • 引渡し後のクレームは避けたい・・。
  • 不動産会社の選び方がわからない
    • 誰に相談すればいいの?ごまかされない?

■ 買主側の不安・悩み

  • 家の状態が分からない
    • 築年数が古いと劣化が心配・・・。
    • シロアリや雨漏りなど、見えない不具合が不安。
    • 売主に検査をお願いしづらい。
  • 購入後の想定外の出費が怖い
    • 修繕やリフォームにいくら
      かかるか分からない。
  • 資金計画に不安
    • 住宅ローンの借り入れや返済に
      自信がない
  • 周辺環境の不安
    • 騒音、治安、通勤通学の
      利便性が気になる。

■ 共通の課題:「建物の状態」が分からない!

◆買主側はある程度の劣化は納得なれど
何処を修繕すればよいのか知りたい!

買主側の入手できる情報は、売主さんと不動産会社の簡単な説明と、後は見える範囲で自己評価す ることしかありません。

これでは中古住宅の売買は拡大しないですよね。結果日本では建物全体の中古住宅の構成がたったの14.5%ほどで後は新築です。ところがアメリカでは逆転して81%が中古住宅なのです。


 

その背景には、日本とアメリカでの「情報開示」と「建物検査」の普及率の差があります。

❑日米の既存住宅流通を比較してみましょう。

海外とのインスペクション比較画像
国土交通省 第3章 既存住宅流通市場の客観的評価

流通の体制は日本とは大きく違い、安心して中古住宅が流通するシステムが構築されており、評価基準などは、アメリカでは建物・土地が一体的に評価されるに対し、日本では土地と建物は別々に評価され、特に建物評価は築年数で評価されます。 いずれは日本でも評価基準等も法改正がなされ、もっと安心して売買できる体制が整ってくると思います。

特に気になるのは以下の2つです。

売主からの情報開示について
アメリカでは売買時に売主は「居住用不動産に関する情報開示義務」が定められています。
日本では売主は「買主に対して告知書を提出することが望ましい」となっています。

建物検査(インスペクション)の活用状況について
アメリカでは買主が「80%以上利用していますが、日本では、なんと「10%未満」しか利用していないのです!

「建物状況調査」について不動産会社から紹介されていないのか?

 売主・買主ともに、この制度の認知度が低いのか?

※宅建業者への調査では、「顧客が希望した場合のみ対応」が49%、 「顧客が希望しないのであっせんしない」が20%となっています。

(令和6年4月(公社)全国宅地建物取引業協会連合会アンケート調査よ))
【建物状況調査(インスペクション)】

この制度は国の登録を受けた機関が開催する講習会を終了した建築士が「構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分」について目視や計測、非破壊検査を行ない、建物の状況を把握し、適切な維持管理やメンテナンスの参考にするために行ないます。

※売主・買主のいずれかが依頼してかまいません。(買主が依頼するケースが多い)

しかし、この制度が周知徹底されないことから、2018年4月より宅地建物取引業法が改正され不動産取引の際に建物状況調査(インスペクション)という制度があることを売主・買主に説明することが義務化されました。

さらに利用されない場合はその理由も記載することになっています。

不動産会社から説明を受けましたか?・・・わずかな費用で検査できますのでご活用ください。

❑建物状況調査(インスペクション)の流れ

インスペクション事業者に依頼・契約

  • 不動産会社からのあっせん・紹介やネットの口コミ等で探し、依頼します。
  • ・依頼内容の確認(調査範囲及びオプション調査等)や費用、スケジュールを打ち合わせ
  • ・インスペクション業者と契約を締結

※買主がインスペクションを依頼する場合は、不動産会社を通じて売主さんの同意を得ましょう。

事前準備

  • 必要書類(建築図面や過去の修理、リフォーム履歴など)を準備し、インスペクターに提出してください。
  • 立ち合いの調整
  • 買主が調査依頼をする場合は、不動産会社を通じて売主さんとのスケジュール調整を行なってください。
  • 本人が立ち会うことがベターですが、難しい場合は親族等関係のある方に立ち会ってもらってください。

建物状況調査当日

建物の調査箇所

現地調査は主に以下の箇所を調査します。

外観:外壁、屋根、基礎部分のひび割れや劣化

内装:壁、天井、床の状態

設備:給排水設備、電気工事、換気システム

構造:柱や梁の歪み、シロアリ被害の有無

・写真撮影(調査個所をカメラで撮影)

調査結果の報告
(調査報告書の作成内容)

・建物の状況(良好な箇所、修繕が必要な箇所等)

※建物の良し悪しを判断するものではありません(あくまでも状況の報告です)

・劣化の問題の原因と推定

・修繕やメンテナンスのアドバイス

・調査の報告の際、ご不明な点があれば積極的に質問しましょう。

今後の対応

・報告書をもとに、修繕が必要な箇所を
判断及び必要に応じて見積り依頼します。

・調査結果を踏まえて価格交渉や購入判断を行ないます。

・保険の活用

購入後の安心のための「既存住宅売買瑕疵保険」加入することをおすすめします。

費用と掛かる時間の目安

・調査費用は5.5万円程度~(延べ床面積125㎡未満)なお、オプション調査は別途必要です。大きな買い物だけに、わずかな費用で安心が買えれば納得ですよね。

・所要時間は~約3時程度

このように
建物状況調査(インスペクション)は、
不動産取引の透明性を高める重要な調査です。
購入前の不安を解消し、
納得して購入できる制度を積極的に利用しましょう。

❑インスペクションのタイミング

契約前が一番のタイミングですが、遅くとも「入居前」までに実施しましょう。

1、契約前
  ↓
2,契約後、引っ越し前
  ↓
3,契約後、かつ引渡し後(入居前)
  ↓
4,入居後
1

❑インスペクションを実施するメリット

売り手側のメリット

▯物件の信頼性(安心感)向上

・事前に建物の状態を把握し、必要な修理を行なうことで、買い手に安心感を与えられる。

・診断結果を買い手に情報開示することで、誠実さと納得が得られる。

▯売却期間の短縮

 ・状態が明確であれば、交渉のスピードアップに期待できる。

 ・状況に応じて「即入居可能」などの売却条件をアピールできる。

▯価格交渉の回避

・事前に問題点を明確化し修繕を行なうことで、買い手からの値引き交渉を減らせる。

▯トラブルの回避

・後々の「瑕疵(かし)担保責任」に関わるトラブルを予防でき、売却後も安心です。

買い手側のメリット

 ▯購入の安心感

・インスペクション結果により、建物の状態を事前に把握でき「購入後のリスク」が軽減できる。

 ・特に見えない箇所(床下や屋根)の状態も確認可能です。

▯修繕費用の計画が立てやすい

・修繕箇所が事前にわかるので、リフォームやメンテナンス費用をあらかじめ予算化できる。

▯価格交渉の材料に

・問題箇所が検査に基づき確認されている場合は、その部分の修繕費を価格交渉で反映させることが可能です。

▯長期的な満足度向上

・状態を納得して購入したので、後悔を減らせる。

 双方の共通メリット

透明性の向上

・建物の状態が第三者によって調査されるため、取引全体の透明性が高まります。

 ・双方の信頼関係が構築され、スムーズな交渉となります。

法的トラブルの防止

・建物の状態が明確になることで、売却後の責任問題や契約後のトラブルを防げます。

取引の円滑化

・双方が建物の状態を共有できるため、無駄なやり取りが減り、スピーディな取引が可能です。

このように透明性と信頼性が重要視される不動産取引において、第三者による建物状況調査(インスペクション)は非常に有益なツールと言えます!

中古住宅の売買をお考えの方は、弊社にお気軽にご相談ください。

また弊社ではリフォーム前の点検から住まいのメンテナンスまで、社員による一貫体制でお客リフォーム前の点検から住まいのメンテナンスまで、お客様の暮らしをサポートします。