今回は、あまり知られていないけれど意外と多い現象――「床下の白華(はっか)現象」についてお話しします。
「最近、床下の点検口を開けたら、束石に白い粉のようなものが付いていた」
「白いシミが出ているけど、カビ?それとも劣化?」
このようなケース、実は広島県内でもよく見られる症状で、その正体は「白華現象(エフロレッセンス)」である可能性が高いのです。
■ 白華(エフロレッセンス)とは?
白華とは、コンクリートやモルタルに含まれる水溶性の成分が、表面に浮き出てくる現象です。
主に、コンクリート内部に侵入した水分が成分を溶かし、蒸発する過程で白い結晶(主に炭酸カルシウムや硫酸塩)として表面に現れます。
つまり、白華が起きているということは、「水がコンクリートに触れて内部を通過した」という証拠。
特に住宅の床下に使われている「束石(つかいし)」で発生することが多く、見落とされがちな雨漏り・湿気被害のサインです。
■ なぜ束石に白華現象が起きるのか?
束石は、住宅の床を支える「床束(ゆかづか)」の基礎となる構造物で、コンクリート製が一般的です。
この部分に白華が発生する主な原因は、以下のようなものが考えられます。
- 地面からの湿気上昇(地中の水分が束石に吸い上げられる)
- 周辺の通気不足により結露が起こっている
- 雨水や排水の侵入(外部から水が回り込んでいる)
- 基礎内部の防湿処理の不備や経年劣化
束石の表面に白華が見られる場合、その周囲の湿度が高い状態になっている可能性が高く、木材腐朽やシロアリ被害の温床にもなりかねません。
■ 白華=すぐ危険、ではないが「要注意」
白華現象自体は、構造的な強度には直ちに影響するわけではありません。
しかし問題なのは、白華が出ているということは、すでに水分の経路ができている=湿気が溜まりやすい環境にあるという点です。
湿気がこもることで、以下のようなリスクが高まります:
- 木材のカビ・腐朽
- シロアリの発生
- 床鳴り・床の沈み
- 断熱性能の低下
- 室内の結露やカビ臭の発生
特に広島のように梅雨・台風シーズンの降雨が多い地域では、床下の湿気対策が住まいの耐久性に直結します。
■ 現地調査で分かる!床下の状態チェック
私たちは、住宅の床下調査・シロアリ点検・湿気診断などを広島県内全域で対応しております。
調査では次のような点をチェックします:
- 束石や基礎コンクリートの白華・ひび割れ状況
- 床下の湿度・気流の通り具合
- 木材の含水率(腐朽リスク)
- シロアリの侵入経路の有無
- 防湿シートや換気口の状態
点検には、建築士や防蟻施工士など専門資格を持つスタッフが対応し、写真付きの報告書とともに原因・対策をご提案いたします。
■ 白華を見つけたら、どう対応すればいい?
白華現象そのものは見た目の問題が大きいですが、その背後にある「水分の動き」は見逃せません。
以下のような対応が推奨されます:
- 床下の通気改善(換気口・強制換気など)
- 防湿シートの敷設や床下調湿材の導入
- 束石周辺の再防蟻処理や断熱補強
- 必要に応じた白華のクリーニング処置
また、白華がひどくなったり広がってきた場合には、雨漏りや配管の水漏れの疑いもありますので、早めの点検をおすすめします。
■ 広島県内での床下調査・湿気対策ならお任せください
私たちは、広島市・東広島市・呉市・廿日市市・三原市など、広島県全域で建物調査・床下点検を行っております。
地域密着で豊富な実績があり、住宅の状況に合わせて最適な改善策をご提案します。
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